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第1章 総則

(趣旨)

第1条 この達は、海上自衛隊が行う損害賠償の実施(以下「損害賠償の実施」という。)について権限を有する者(以下「賠償実施部隊等の長」という。)の指定、事務の担任区分及び報告その他必要な細部事項を定めるものとする。

(賠償実施部隊等の長及びその事務の担任区分)

第2条 賠償実施部隊等の長及びその事務の担任区分は、次の表のとおりとする。
賠償実施部隊等の長
損害賠償の事務の担当区分

各地方総監
各地方隊の警備区域に所在する部隊(艦船にあつては当該地方総監部に在籍するものに限る。)及び機関(海上幕僚長の監督を受ける自衛隊地区病院を含む。以下同じ。)並びに当該部隊及び機関に勤務する隊員に係る損害賠償事務(他の賠償実施部隊等の長が実施する損害賠償事務を除く。)。

東京業務隊司令
海上幕僚監部、東京都(特別区に限る。)に所在する部隊(市原送信所及び飯岡受信所を含む。)及び機関並びに海上幕僚監部、当該部隊及び機関に勤務する隊員に係る損害賠償事務

第1術科学校長
江田島地区に所在する部隊(江田内及び小用港を定係港とする艦船を含み、呉弾薬整備補給所を除く。)及び機関並びに当該部隊及び機関に勤務する隊員に係る損害賠償事務

海上自衛隊航空補給処
海上自衛隊航空補給処及び海上自衛隊航空補給処と同一地区にある部隊及び機関並びに当該部隊及び機関に勤務する隊員に係る損害賠償事務のうち、次に掲げる損害賠償事務

(1) 治療見込み期間が30日以内の身体傷害事案

(2) 財産賠償の額が50万円以下の事案

各航空群司令、各教育航空群司令
各航空基地に所在する部隊(当該航空基地の所在地を定係港とする艦船、鹿屋航空基地にあつては鹿児島試験所、えびの送信所、対潜資料隊鹿児島音響測定所及び厚木航空基地にあつては硫黄島航空基地隊を含む。)及び機関並びに当該部隊及び機関に勤務する隊員に係る損害賠償事務

各基地隊司令及び小松島航空隊司令
各基地隊、小松島航空隊及びこれらの部隊と同一地区にある部隊(これらの部隊の所在地を定係港とする艦船を含む。)並びにこれらの部隊に勤務する隊員に係る損害賠償事務のうち、次に掲げる損害賠償事務

(1) 治療見込み期間が30日以内の身体傷害事案

(2) 財産賠償の額が50万円以下の事案

2 前項の規定にかかわらず、海上幕僚監部、海上自衛隊の部隊及び機関(以下「部隊等」という。)並びに当該部隊等に勤務する隊員に係る損害賠償事務のうち、次の各号に掲げるものの認定事務は、海上幕僚長が行うものとする。

(1) 財産賠償の額が500万円を超える事案

(2) 死亡事案(慰謝料の支払いを伴うものを除く。)

3 第1項の規定にかかわらず、艦船及び当該艦船の乗組員に係る損害賠償事故が当該艦船の定係港から遠隔の場所において発生した場合の損害賠償の事故は、当該事故発生場所のもよりの地方総監又は基地隊司令が第1項の事務担当区分に準じて実施するものとする。

(損害賠償事務の担任区分の特例)

第3条 各地方総監は、賠償事故のうち、当該事故の性質が単純で、かつ、迅速な処理を要するため、特に各基地隊司令、小松島航空隊司令又は海上自衛隊航空補給処長(以下「各基地隊司令等」という。)のいずれかに実施させることを適当と認めるときは、前条の規定にかかわらず、その都度、その損害賠償事務を当該各基地隊司令等の長に実施させることができる。

2 各基地隊司令等は、自己の権限に属する損害賠償事案を自ら処理することが困難であると認めるときは、当該事案の処理を各地方総監に上申することができる。

3 賠償実施部隊等の長は、賠償事故のうち、当該事故に係る部隊が遠隔の場所に所在する場合又は当該事故の性質が単純でかつ、迅速な処理を要するため必要があると認めるときは、損害賠償事務を賠償事故発生部隊等の長(賠償事故が発生した長官直轄部隊及び当該部隊の編成に加わる各級の部隊の長並びに機関の長をいう。以下同じ。)に実施させることができる。

4 前3項の規定により、賠償事故の処理を各地方総監に上申し又は各基地隊司令等若しくは賠償事故発生部隊等の長に行わせた賠償実施部隊等の長は、速やかに別記様式第1により海上幕僚長に報告しなければならない。

(損害賠償事務の移管)

第4条 賠償実施部隊等の長は、賠償事故が遠隔の場所で発生したため、又はその他の理由により、自ら処理することが困難であると認める場合は、もよりの賠償実施部隊等の長と協議のうえ、必要な資料を添えてその事務を移管することができる。

2 前項の規定により損害賠償の事務を移管した賠償実施部隊等の長は、速やかにその旨を別記様式第1に準じて海上幕僚長に報告するものとする。

(特異な損害賠償事案等の処理)

第5条 損害賠償の実施に当たり、特異な事案及び事項に係る事務の処理については、その都度海上幕僚長に指示を求めるものとする。

第2章 賠償事故の報告及び調査等

(隊員の報告義務等)

第6条 隊員は、自己の職務に関して他人に損害を与えた場合には、順序を経て速やかに所属の部隊等の長(海上幕僚監部にあつては各部長、監察官、首席法務官、首席会計監査官及び首席衛生官とする。以下同じ。)に報告するとともに、現場における証拠保全等必要な処置をとらなければならない。

(賠償事故発生部隊等の長の報告義務等)

第7条 賠償事故発生部隊等の長並びに海上幕僚監部の各部長、海上幕僚監部監察官、海上幕僚監部首席法務官、海上幕僚監部首席会計監査官及び海上幕僚監部首席衛生官は、前条の規定により賠償事故発生の報告を受けたときは、直ちにこれを第2条に規定する賠償実施部隊等の長に報告又は通報するとともに、当該事故発生の状況等を調査し、賠償事故発生報告書(別記様式第2)2部を当該事故発生の日から9日以内に海上幕僚長に提出するほか、当該賠償実施部隊等の長に対しその写しを添えて提出するものとする。

2 賠償事故発生部隊等の長は、当該事故の賠償の実施に必要な資料の作成、収集等について賠償実施部隊等の長に協力するものとする。

(賠償事故の調査等)

第8条 賠償実施部隊等の長は、前条第1項の規定による賠償事故の発生の報告又は通報を受けた場合は、速やかに防衛庁訓令(昭和39年防衛庁内訓第5号)(以下「訓令」という。)第18条に規定する所要の調査を行わなければならない。

2 賠償実施部隊等の長は、前項の規定に基づき調査を行うにあたり、必要がある場合は事故の関係者等に対し、出頭若しくは必要な場所への立ち入り又は事故に関する報告、情報若しくは資料の提出等を求めることができる。

3 事故の関係者等は、前項の求めに応じられない正当な理由がある場合を除き、これに協力しなければならない。

4 各基地隊司令等は、自己の賠償実施の権限の範囲を超えることとなつた事案については、別記様式第3に関係書類の原本を添え、速やかに各地方総監に報告しなければならない。

5 前項の規定により当該事案の処理を行うこととなつた各地方総監は、速やかに別記様式第1に準じた様式により海上幕僚長に報告しなければならない。

第3章 認定及び賠償金の支払い等

(賠償審議会の設置等)

第9条 海上幕僚長又は賠償実施部隊等の長は、損害賠償の適正妥当な実施を図るため必要があると認める場合は、賠償審議会を設置して、次に掲げる事項を審議させ、その意見を徴することができる。

(1) 賠償事故の事実

(2) 賠償責任の有無及びその程度並びに賠償の種別及び額

(3) 事故の関係者等に対する求償権の有無及びその程度並びに求償の額

(4) その他必要な事項

2 前条第2項及び第3項の規定は、海上幕僚長又は賠償実施部隊等の長が前項の規定により賠償審議会を設置し、これに所要の審議をさせる場合において準用する。

(賠償審議会の構成等)

第10条 賠償審議会は、幹部(幹部自衛官又は行政職俸給表(一)の2級若しくは同相当以上の事務官等をいう。以下本条において同じ。)5名以上をもつて構成し、当該構成員中に、次に掲げる者を含ませるものとする。

(1) 会計業務を取り扱う幹部

(2) 人身事故の場合にあつては衛生業務を取り扱う幹部

2 海上幕僚長又は賠償実施部隊等の長は、審議の対象となる賠償事故に利害関係のある隊員を当該賠償審議会の構成員としてはならない。

3 前条及び前2項に定めるもののほか、賠償審議会の運営等について必要な事項は、賠償実施部隊等の長が定めるものとする。

(認定書の作成)

第11条 海上幕僚長又は賠償実施部隊等の長は、損害賠償の認定に当たつては、別記様式第4による認定書を作成しなければならない。

(認定の申請)

第12条 賠償実施部隊等の長は、その取扱いに係る損害賠償事案が第2条第2項に規定する海上幕僚長の権限に該当する場合、又は訓令第20条の2に規定する長官の権限に該当する場合は、別記様式第3に準じた様式により海上幕僚長に申請しなければならない。

(認定書の送付)

第13条 海上幕僚長は、前条の申請に対して認定を行つた場合又は長官に申請してその認定を得た場合は、速やかに当該認定書を賠償実施部隊等の長に送付するものとする。

(概算払い)

第14条 賠償実施部隊等の長は、訓令第20条から第26条の規定による認定及び第27条に規定する代位請求権の確認を行う以前において、損害賠償の一部として被害者又は被害者の父母、配偶者若しくは子に対して概算払いをすることができる。

2 賠償実施部隊等の長は、前項の規定により概算払いをしようとするときは、訓令別紙様式第4の2の損害賠償概算払請求書を提出させ、別記様式第4に準じて認定書を作成するものとする。

(和解契約書)

第15条 訓令第28条第2項に規定する和解契約書は、次の各号により作成するものとする。

(1) 当該賠償事案が1回限りの賠償金の支払いで完結する場合 別記様式第5

(2) 賠償金の支払いが2回以上にわたる場合(以下「中間賠償」という。) 別記様式第6

(3) 中間賠償を経て最終の賠償金を支払う場合 別記様式第7

(4) 賠償金を概算払いする場合 別記様式第8

(賠償実施結果報告)

第16条 賠償実施部隊等の長は、損害賠償金の支払い(概算払い及び中間賠償を含む。)を行つたときは、訓令第30条の規定に基づき賠償実施結果報告書を作成し、これに関係書類を添え、海上幕僚長に2部提出するものとする。

2 賠償実施部隊等の長は、訓令第29条の規定に基づき賠償請求権者に対し賠償をしない旨の通知を行つたときは、その結果報告書を前項に準じて海上幕僚長に提出するものとする。

(諸雑費支払い明細書等の様式)

第17条 訓令第9条第5号及び第7号に係る賠償金の算定に用いる様式は、それぞれ別記様式第9及び別記様式第10とする。

第4章 不服の申立て及び訴訟

(不服申立書の提出)

第18条 各基地隊司令等は、訓令第31条に規定する不服申立書(別記様式第11)を受理した場合において、当該申立てに係る賠償事故が各地方総監の認定に係るものであるときは、当該申立書に損害賠償請求書の写し及びその他必要な証拠資料を添えて速やかに当該各地方総監に提出しなければならない。

(不服申立ての審査及び判定)

第19条 不服申立てに対する審査及び判定の事務は、当該損害賠償事案の認定を行つた賠償実施部隊等の長が行うものとする。

2 前項の審査及び判定の事務を行うに当たつては、第9条、第10条第1項及び第2項の規定を準用する。

3 訓令第32条第1項に規定する判定書の様式は、別記様式第12とする。

4 賠償実施部隊等の長は、判定に対して更に不服の申立てがあつた場合には、訓令第32条第2項に規定するところにより不服申立書を提出させ、これを判定書の写し2部を添え、順序を経て海上幕僚長に提出しなければならない。

(訴訟提起の報告)

第20条 賠償実施部隊等の長は、訓令第33条に規定する訴訟の提起があつた場合には、速やかに同条に規定する報告書を海上幕僚長に2部提出しなければならない。

附 則

1 この達は、昭和44年7月1日から施行する。

2 海上自衛隊損害賠償実施規則(昭和40年海上自衛隊達第9号)は、廃止する。

3 この達施行の際現に処理中の損害賠償事案については、なお往前の例による。

附 則〔航空集団の改編等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和44年7月29日から施行する。

附 則〔海洋業務隊の新編等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和44年10月1日から施行する。ただし、〔中略〕第23条の規定中別表海洋業務隊直轄自衛艦に係る部分は、同月25日から施行する。

附 則〔地方隊の改編等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和45年3月2日から施行する。

附 則〔警備隊の改編等にと伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和45年10月1日から施行する。〔ただし書略〕

附 則〔揚陸隊等の名称の改正に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則抄〕

1 この達は、昭和46年4月1日から施行する。

附 則〔第1次改正による附則〕

この達は、昭和48年3月1日から施行する。

附 則〔第2潜水隊群の新編等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和48年10月16日から施行する。

附 則〔第2次改正による附則〕

1 この達は、昭和49年5月24日から施行する。

2 この達施行の際現に処理中の損害賠償事案については、なお徒前の例による。

附 則〔海上自衛隊潜水医学実験隊等の新編等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和52年12月27日から施行する。

附 則〔開発指導隊群の新編等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和53年7月1日から施行する。

附 則〔海洋業務群の新編等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和55年3月17日から施行する。

附 則〔潜水艦隊の新編に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和56年2月10日から施行する。

附 則〔音響業務支援隊等の新編等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和56年3月27日から施行する。

附 則〔海洋観測所等の新編等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和56年7月15日から施行する。

附 則〔第3次改正による附則〕

この達は、昭和56年7月18日から施行する。

附 則〔誘導武器教育訓練隊等の新編こ伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和57年6月1日から施行する。

附 則〔水雷整備所の新編等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和60年7月1日から施行する。

附 則〔防衛庁職員給与法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則抄〕

1 この達は、昭和60年12月21日から施行する。ただし、第10条の改正規定中一般職の職員の給与に関する法律の題名を改める規定は、昭和61年1月1日から施行する。

2 この達(前条ただし書の改正規定を除く。)による改正後の各海上自衛隊達の規定は、昭和60年7月1日から適用する。

附 則〔航空集団の改編等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和62年12月1日から施行する。

附 則〔海上自衛隊の病院の廃止及び自衛隊地区病院の新設に伴う関係海上自衛隊達等の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和63年4月8日から施行する。

附 則〔海上幕僚監部の改組に伴う関係海上自衛隊達等の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和63年12月15日から施行する。

附 則〔元号を改める政令の施行に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則抄〕

1 この達は、平成元年3月4日から施行する。

2 この達の施行の日以後において、昭和に係る報告、通知等を行う場合にあつては、当該報告、通知等を行う場合に用いる様式中「平成」とあるのは、「昭和」と読み替えるものとする。

4 この達の施行の際、現に存するこの達による改正前の様式による用紙は、当分の間、これを補正して使用することができる。

附 則〔東京通信隊えびの送信所の新編に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、平成3年12月6日から施行する。

附 則〔硫黄島航空基地隊の新編等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、平成4年4月10日から施行する。

附 則〔海上自衛隊の航空救難に関する達等の一部を改正する達の附則〕

この達は、平成6年3月10日から施行する。

附 則〔音響業務支援隊の廃止等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、平成7年6月30日から施行する。

附 則〔補給本部等の新設等に伴う関係海上自衛隊達等の整理に関する達の附則〕

この達は、平成10年12月8日から施行する。

附 則〔海上幕僚監部首席法務官等の新設等に伴う関係海上自衛隊達等の整理に関する達の附則〕

この達は、平成14年3月22日から施行する。ただし、ミサイル艇隊に係る改正規定は同月25日から、多用途支援艦に係る改正規定は同月27日から施行する。

附 則〔防衛秘密の保護に関する訓令の制定等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、平成14年11月1日から施行する。

附 則〔防衛庁設置法等の一部を改正する法律等の施行に伴う関係自衛隊達等の整理に関する達の附則〕

この達は、平成18年3月27日から施行する。

附 則〔防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律等の施行に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達による附則〕

この達は、平成18年4月1日から施行する。